本記事の内容
- ①渡航前:「たびレジ」登録、「海外安全HP」「安全の手引き」を確認。宗教イベントもチェック。
- ②滞在中:現地のテレビ、ニュースサイトなどで最新情報の入手。
- ③海外安全の三原則「目立たない」、「行動を予知されない」、「常に用心を怠らない」の実践。
本記事の信頼性
記事を書いている私は、国際協力歴17年。海外出張や海外赴任も経験。
読者さんへの前置きメッセージ
本記事では「バングラデシュに渡航する予定があるが、治安状況がどうなっているのか知りたい。安全に過ごすための心構えも知りたい。」という方に向けて書いています。
この記事を通して、バングラデシュの治安状況の把握、渡航前、渡航中に安全に過ごすために何をすべきか、イメージできるようになると思います。安全に滞在するための一助になれば幸いです。
それでは、さっそく見ていきましょう。
①渡航前:「たびレジ」登録、「海外安全HP」「安全の手引き」を確認。宗教イベントもチェック。
基本のキ。たびレジに登録。
出張や旅行では、この左の「たびレジに登録する」をクリックして、メールアドレスを登録しましょう。
このたびレジ、単なるメーリングリストと侮るなかれ。様々な危険情報がタイムリーに発信されます。メールをスマホなどで常に確認できるようしておきましょう。
海外安全ホームページ
たびレジに加え、事前に自分が渡航する国の危険情報を確認しましょう。上記サイトから、バングラデシュを検索すると当国に関連する海外安全情報の入手することができます。
国、地域の治安状況に合わせて「危険レベル」という概念があります。レベルごとの考え方は以下のとおりです。
「レベル1:十分注意してください。」 その国・地域への渡航,滞在に当たって危険を避けていただくため特別な注意が必要です。 「レベル2:不要不急の渡航は止めてください。」 その国・地域への不要不急の渡航は止めてください。渡航する場合には特別な注意を払うとともに,十分な安全対策をとってください。 「レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)」 その国・地域への渡航は,どのような目的であれ止めてください。(場合によっては,現地に滞在している日本人の方々に対して退避の可能性や準備を促すメッセージを含むことがあります。) 「レベル4:退避してください。
渡航は止めてください。(退避勧告)」その国・地域に滞在している方は滞在地から,安全な国・地域へ退避してください。この状況では,当然のことながら,どのような目的であれ新たな渡航は止めてください。
基本的にレベル2以上の場所に渡航する場合は慎重になるべきです。本当に必要な出張、旅行なのか、しっかり判断をする必要があります。
現在、バングラデシュはダッカ管区、チッタゴンの丘陵地帯は、レベル2(不要不急の渡航は止めてください)です。※オレンジ部分
本当に渡航が必要なのか判断の上、渡航する場合は、安全対策をしっかり行ってください。
安全の手引き
日本大使館が発行している「安全の手引き」、これも非常に有効です。
平時の時の安全への考え方や緊急時の対応も記載されています。
安全対策の考え方がよくまとまっており、日ごろの対策の参考になります。
また、病院情報もこちらにまとまっているので、体調不良になった時にも活用できます。
ラマダンなどの祝祭日もチェック
渡航する前に、カレンダーで祝日や宗教イベントをチェックしましょう。宗教的なイベントがある日は、デモなどが起きる可能性もありますので、事前に確認していきましょう。
宗教イベント中は、外出を避けたり等、通常時よりも自分の安全への「感度」を上げておきましょう。
このように、渡航前には、「たびレジ」登録、「海外安全HP」「安全の手引き」を確認しましょう。プラス、祝日カレンダーから、宗教イベントもチェックすることをお勧めします。
②滞在中:現地のテレビ、ニュースサイトなどで最新情報の入手。
現地テレビニュース
以下サイトでは、ニュースをライブ配信しています。TVをなくてもネットがあればバングラデシュのニュースを確認できます。
バングラデシュのような途上国では、治安状況は短期間で変化します。その意識をしっかり持ち、常に最新情報を入手できるようにしておきましょう。
ATN Bangla Live ATN Bangla – ATN Bangla
ATN News ATN News TV::24 HOUR NEWS
出典:SOMOY TV LIVE | সময় টিভি লাইভ | LIVE TV | LIVE STREAMING | BANGLA TV LIVE | StayHome - YouTube
地元ニュースサイト
以下、バングラデシュの英語ニュースサイトです。こちらで最新ニュースを確認できます。
The Daily Star – Leading English Daily among Bangladesh Newspapers
The Independent | Online Edition (theindependentbd.com)
滞在中は、テレビニュース、ニュースサイトを確認しつつ、今何が起きているのか常に把握するようにしましょう。
③海外安全の三原則「目立たない」、「行動を予知されない」、「常に用心を怠らない」の実践。
基本的には滞在中は、海外安全の三原則「目立たない」、「行動を予知されない」、「常に用心を怠らない」を実践して自分の身を守りましょう。
目立たない:華美な服装は避けるようにします。SNSでの個人・場所が特定されるような発信も注意しましょう。公の場で宗教的・政治的な論争はしないようにします。
行動を予知されない:行動パターンが決まっている人は狙いやすいです。通勤時間を変える、移動ルートを変える等行動をランダムにしましょう。
常に用心を怠らない:「慣れ」が一番怖いので、定期的に先の「安全の手引き」を参考にし、自分の安全対策を見直しましょう。
外務省が「ゴルゴ13の中堅・中小企業向け海外安全対策マニュアル」を作成しています。漫画を使って安全に関するエッセンスがまとまっています。企業だけによらず、皆さんにご一読いただきたい内容です。
「ゴルゴ13の中堅・中小企業向け海外安全対策マニュアル」
www.anzen.mofa.go.jp
まとめ:渡航前にしっかり準備、渡航中もしっかり情報収集して、安全対策をしっかりと!
記事のポイントをまとめます。
- ①渡航前:「たびレジ」登録、「海外安全HP」「安全の手引き」を確認。宗教イベントもチェック。➾渡航前にしっかり情報収集し、安全対策のイメージづくりを。
- ②滞在中:現地のテレビ、ニュースサイトなどで最新情報の入手。➾治安状況は短期間で変わります。ご自分で常に最新情報を入手しましょう。
- ③海外安全の三原則「目立たない」、「行動を予知されない」、「常に用心を怠らない」の実践。➾気を抜くこと安全に過ごすために、常にこの原則を意識しましょう。
このようなイメージでしょうか。結論として、渡航前にしっかり準備、渡航中もしっかり情報収集して、安全対策をしっかりと!、ということですね。
安全対策は途上国で活動する国際協力には基本ですが、ある種答えのない活動です。常に原理原則を理解し、常に情報を収集し、気を抜かないこと。安全に滞在し、しっかり国際協力の仕事を現地に届けましょう^^