みなさまこんにちは。今日はベンガル語教室のことでも。
自分のベンガル語能力を向上させたいと思い、今週からダッカにあるHという語学学校に通っています。入学金1,000タカ(≒1,300円)、授業料は1時間500タカ(≒650円)ほど。ベンガル語を話す国にいるのに、なぜわざわざベンガル語教室に通わなければならないのか。それには大きく2つ理由があります。
まず私の二つの語学力を客観的に分析してみます。
英語
聞く話す力:中の中、読む書く力:上の下
ベンガル語
聞く話す力:上の下、読む書く力:中の下
まず英語。こちらは大学の語学センターで授業を取ったり、普段の英語での授業、英語での会話を通してすべての能力の向上が見込まれます。こちらは既に下地がありますので、どんどん話して言葉になれるという段階にあるかと思います。
問題はベンガル語。上記の評価を見ておやっ?と思われる方がいらっしゃると思います。なぜ読み書きの力が低いのに、会話能力は高いのかと。
普段の会話でも意識されるとお分かりになるかと思いますが、人は会話を最初から最後まで一言一句聞いてその場で理解しているわけではありません。これまで生まれた時から脳に蓄積されている膨大な「会話データ」を基に、常に先を読みながら話を聞いているのです。だから時々聞こえなかったとして、問題がありません。たとえば「その机の上の鉛筆を***」という会話。状況から***に入る動詞は限定できます。ある程度文章の意味が理解できれば、分からないところは補って理解することが出来るのです。それと同じことが私のベンガル語でも起こっていると思われます。現在私の会話の理解度は70%ほど。残りの30%は頭で補いながら会話をしています。分からなかった言葉は簡単な言葉に言い換えたりして対応しています。かつていたバングラデシュでの1年と、日本で6年ほど通ったベンガル語教室での会話データがそれを可能にしていると思われます。
さて人間は現金なもので、不自由がないと努力しない生き物。バングラデシュに来てベンガル語に不自由を感じないため、私のベンガル語は全く向上していません。語学学校に通う理由の一つは、きちんと分からないことと向き合う時間を強制的に作るためです。
そして理由はもう一つ。この2年間でベンガル語の新聞を辞書無しで読めるようになりたい、そんな目標を掲げていました。ただし問題は、他言語同様新聞等の硬い文章と、普段の会話とで使われる単語は全く異なるという点です。ですので新聞で使われる高級な単語は、きちんと文章で勉強しないと習得ができません。
辞書無しで読む。その目標達成のため、辞書片手にベンガル語新聞を読もうとしているのですが、これがとても難しい。2時間経っても最初の見出し文すら訳せない場合もあります。理由はベンガル語を英語に訳す「ベ英辞典」に良い辞書がないためです。ベンガルと英語、ある言語を異なる言語で説明する場合、それぞれの単語の守備範囲が異なるため、A=Bという感じで訳すことはできません。必ずどのような場面で使うのか例文が必要となります。しかしバングラデシュで発行されているベ英辞典には、(私が発見できてないだけかもしれないですが)例文が全く載っていません。ただそれに対応する英単語がずらっと並んでいるだけです。これではどの意味を取り出していいか分からず、それを検証しているだけで時間が過ぎていくという事態になってしまうのです。
単語の意味を覚えるには、文章の中で覚えることが近道。そう思いベンガル語学校で色々な新聞の文章を読み、先生から意味を教えてもらいながら勉強する方法を選ぶことにしました。
これから日本に帰るまでの2年弱。言葉と向き合い、ゆっくりとしかし確実に自分のモノにしていきたいと思います。今日はこの辺で。それではまた。
写真①:道路舗装の様子。雨季が終わり、雨季中に痛んだ道路の補修をやっています。何かを燃やして道路に敷き詰める材料を作っていると思われます。街の真ん中でモクモクと黒煙が上がっています。
写真②:マスクもなしで。。。体に悪いだろうに。
写真①写真②

バングラデシュでベンガル語教室
2010年11月11日