途上国滞在記

バングラデシュの電力事情

2010年10月25日

みなさまこんにちは。今日はバングラデシュの電力事情でも。
「計画停電」。この言葉を聞いて皆さんは何をイメージされるでしょうか。計画停電とは政府が計画的に停電を実施すること。この季節だと一日3~4回停電が起きます。1回は大体1時間。つまり首都ダッカで一日3~4時間も電気がない状態があるということです。計画停電と言っても事前にアナウンスがあるわけではありません。いきなり真っ暗状態。またはいきなり機械がストップ状態。暑い時期は当然停電の数も多くなり、停電時間は一日6時間以上あるでしょうか。しかしこれはあくまで首都ダッカの数字。田舎に行くとほぼ一日中電気がない、という状態もあると聞きます。対策として各家庭、各企業は自家発電設備を設置しなければならず、その費用も相当なもの。お金のある無しで電気が使える状態に差がでるため、とても公共的なものとは言いがたい状態が続いています。それほどこの国の電力事情は深刻です。
ただ政府も何もしていないわけではありません。現在のバングラ政府の新戦略では2012年には電力不足は解消することになっています。しかしその中身を見ると実現はとても難しそうです。供給面では、政府はこれから6年間かけて9,500MW(メガワット)の新たな電力を供給する計画を立てております。平均年1,600MW。一方でこれまでの実績を分析してみると過去10年間で平均年200MWずつしか最大供給電力量は増えていません。バングラデシュの予算が急に8倍になるとも思えませんし、この数字はかなり無理があると思います。需要面では政府は年8%ずつ電力需要は伸びると試算していますが、この基の数字もどこまで信頼が持てるか。疑問はつきません。
政府は唯一の天然資源である天然ガスを使った電力生産に力入れています。新たなガス田も発見されておりますので、その利用が進めばこの電力不足も解消する可能性があると思います。しかし何より一番の問題は政治家の汚職、無駄遣いの削減かも。。。今日はこの辺で。それではまた。
写真①:カフェテリアの定食。焼飯と野菜、肉の炒め物。90タカ(≒117円)なり。ブレてしまいました。
写真②:大学近くになる携帯電話会社「グラミーフォン」(ドコモのような会社)の本社ビル。この国で一番勢いがあり、お給料も高い。みんなが就職したい企業NO1?
写真①Image0059_R.jpg写真②Image0056_R.jpg

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