今日のダッカは曇り時々雨のお天気。イード休み明けですが、まだダッカ市内は人、車が少ないです。友人に言わせるとダッカに人が完全に戻ってくるのは明後日位までかかるとのこと。確かに閉まってるお店も多かったですし、まだお休み気分ということでしょうか。
さて今日はバングラデシュので食事のお話。
バングラデシュでの数少ない娯楽の一つ「食べること」。さびしいのはお酒がないことくらい。
バングラデシュの食は豊かです。肉、魚、野菜、そこにターメリック、コリアンダー、唐辛子を使ったカレー、魚の揚げ物、野菜の炒め物等味付けもバラエティに富んでいて飽きることがありません。
肉は牛、山羊、鶏、その他鳩も食します。魚は国魚イリッシュ(ニシン科)、ルイ(鯉)、ナマズ、エビ、ルプチャンダ(マナガツオ)等多数。野菜はほうれん草、赤い菜っぱ、ナス、かぼちゃ、オクラ、キャベツ等々季節によって差はありますが食材はとても豊富です。
肉はトルカリ(汁気のあるおかず)に。魚はトルカリ又はバジ(汁気がない油で炒めたおかず)で。野菜はバジが一般的ですが、ボッタという団子もこれまた美味。ボッタは一度熱を通したものをペースト状にし塩、唐辛子、マスタードオイルで合えて団子状にしたものです。いろんな食材でつくるボッタがありますが、ジャガイモで作ったボッタはマッシュポテトをピリリと辛くした感じ。ご飯と混ぜて食べたとき、このマスタードオイルのピリリとした感じが食欲を増大させてくれます。
安価で重要なタンパク源である豆は主にダールスープ(豆スープ)として頂きます。このダールこそ、バングラの味噌汁と言えるでしょう。ダールは季節によって手に入るものが違い、豆の種類によって、スープの作り方も異なります。味付けは使うスパイスの種類、量で変わり、そこがお袋の味となるわけです。まさにバングラデシュのソウルフード!
前記したムガール帝国時代の食事も残っています。ポラオと呼ばれるギー(牛乳から取れる油)で炊き込んだご飯。そこにチキン、マトンを入れるとビリヤニという名前に変わります。結婚式、お祝い事の席で振舞われることが多く、家庭の食卓には上がることは少ないです。
その他軽食(ナスタ)も充実。朝はルティ(薄いパン)、ポロタ(油で揚げた薄いパン)、バングラオムレツ(たまねぎ、青唐辛子入り)、そして少しとろみのあるダールスープで頂きます。寒い日はキチュリ(おじや)をフーフーしながら食します。その他シンガラ(インドで言うサモサ)、プリ(揚げパンのようなもの)、ペアジ(たまねぎの揚げ物)、ベグニー(なすの天ぷら)、チョッポティ(豆スープに薬味、卵を乗せて屋台料理)等々。
甘いお菓子も種類は豊富。ラッシー(ヨーグルトドリンク)、ドイ(ヨーグルト)、カロジャム、ロショゴッラという名の牛乳から作る丸いお菓子。とても美味しいです。
と、ここでは書ききれないほどバングラデシュの食文化は豊かであることが分かって頂けたでしょうか。
タゴール作詞「黄金のベンガル」にある通り、まさに黄金の大地で育まれてきたバングラデシュの食文化。10月からは段々寒くなり市場に野菜が出回る季節となります。また色々なバジが食べれると思うと今から楽しみです。皆さんもバングラデシュにお越しの際は是非この国の伝統料理に挑戦してみては如何でしょうか。
写真:私が今お世話になっているところのお昼ご飯。野菜のバジ3品、エビのトルカリ、そしてダールスープ(写っていない。。。)となります。

バングラデシュでの食事
2010年9月14日